健康意識や美意識が高まる近年。私たちが口にする食事で髪は作られています。何をどう食べたらいいのか?特に薄毛のお悩みの場合、気になるのが亜鉛。今回はそんな亜鉛についてお伝えします。
亜鉛は体内で作ることができない「必須微量ミネラル」です。体内で作れないた経口摂取しか方法がありません。亜鉛は体内に約2~4g存在し、歯、骨、肝臓、腎臓、筋肉に多く含まれます。味覚に関わる細胞をつくる働きもあるので、物を食べおいしいと感じるのに亜鉛は欠かせません。
では亜鉛の持つ働きをみていきましょう。
・味覚を保つ…亜鉛は正常な細胞分裂を促します。特に味覚を感じる味細胞は短期間で細胞分裂を行うため、充分な亜鉛を必要とします。
・抗酸化効果…体内にあるビタミンAの抗酸化作用を促す作用があるので、アンチエイジングや生活習慣病予防に繋がります。
・免疫力の向上…ビタミンAには粘膜を保護する作用があります。粘膜を保護することでウイルスや細菌の侵入を防止することが出来ます。
・成長や発育…亜鉛には新陳代謝や細胞分裂を促す作用があります。成長期のお子様は沢山の亜鉛が必要になるので、食事から充分な亜鉛が必要になります。
・髪や肌の健康維持…皮膚や髪の毛はタンパク質から出来ています。亜鉛はタンパク質の代謝を促す作用があります。亜鉛をしっかりとる事で美肌・美髪に繋がります。
・生殖機能の改善…精液には多くの亜鉛が含まれるので、亜鉛不足は精子濃度の低下や運動率の悪化につながります。精子の数が減ると男性不妊の原因になります。
・うつ症状の緩和…うつ状態は脳の機能が低下し、神経細胞の伝達が上手くいないことで起こると言われています。この神経伝達物質を作るのに亜鉛が必要になります。亜鉛が充分にある事で、脳の機能を高めうつ状態の緩和に効果があると言われています。
これらのことからも亜鉛は私たちの体や髪にとって欠かせないものだということが良くわかります。
髪の約90%はタンパク質から作られています。そして、タンパク質はアミノ酸から構成されていますアミノ酸は単独で生成を行うことはできず、亜鉛のサポートを必要としています。では亜鉛が不足するとどうなるのでしょうか?
亜鉛が不足すると、味覚障害や免疫力の低下、爪の変形や抜け毛。
また、お子様の場合だと細胞分裂が上手くいかず成長障害が起こり、体格の形成に影響を及ぼします。性成長にも影響し、将来的に妊娠のしやすさに関係してくる可能性があります。
他にも、貧血、食欲不振、皮膚炎、免疫力の低下など症状は様々です。
亜鉛はクエン酸やビタミンC、動物性タンパク質と一緒に摂ることで摂取効率が上昇するとされています。牡蠣は亜鉛が豊富なことで有名ですが、レモンを絞って食べることはとても理にかなった食べ方です。
反対にカルシウムや食物繊維、タンニン、カフェイン、フィチン酸、加工食品に多く含まれるポリリン酸は亜鉛の吸収を妨げることがあるので注意が必要です。また、お酒も亜鉛の排泄量が増加するため、飲酒量が多い人は気をつけましょう。
せっかく摂取しても排出され、その効果が相殺されかねませんので、亜鉛の効果をしっかり発揮させたい場合はお酒やコーヒーは適量(1~2杯)にしましょう。
亜鉛は、通常の食事では摂りすぎることはありません。ただ、アンチエイジング効果や髪の毛に良いとの事で、サプリメントでなどで亜鉛単体を摂る方もいらっしゃいます。その為近年では、亜鉛の摂取過多になるのも見受けられます。
慢性的に亜鉛を摂りすぎると、必須ミネラルである鉄や銅の吸収を阻害することがあります。
また副作用として、
・頭痛
・発熱
・倦怠感
・貧血
・吐き気・下痢
・善玉コレステロールの低下
等が起こることがあります。なんでも適度が良いと言いうことですね。
亜鉛を多く含む食材は、魚介類、肉類、卵などの動物性食品と、穀類、豆類、ナッツ類などで、特に牡蠣に多く含まれていることは有名で
魚介類:生かきに最も多く含まれています。その他、煮干し、たらこ、しらす干し、かつお節、ほたて、うなぎ蒲焼きなどに多く含まれます。
肉類:肉類では豚レバーに最も多く含まれています。その他、牛もも肉、鶏レバー、鶏もも肉などです。
野菜:切り干しだいこん、枝豆、しそ、たけのこ、ごぼうなどに含まれます。
豆類:ナッツ類・きな粉、油揚げ、納豆、厚揚げ、あずき、焼き豆腐など
穀類:精白米、そばなど
卵類:全卵、牛乳、プロセスチーズなど
こうしてみると、普段の食事に登場するものも多く、亜鉛は比較的無意識でも取れやすいことがわかります。
昨今、高タンパク食が注目されています。沢山タンパク質摂っても、それを身体に還元する亜鉛の存在が無ければ、良いものでも活かしきれません。大体の食品に亜鉛は含まれていますので、普段からバランスの良い食事を心掛けていることが亜鉛摂取の一番の近道と言えそうです。
普段のミネラルバランスは髪を少し送り調べてもらえる【毛髪ミネラル検査】で知ることができます。普段から外食が多く、あまり髪によい食事がとれていない方にはぜひ一度検査をして頂きたいです。漠然と思うより、データで見るほうが圧倒的に心に響き、前向きに行動できるためです。
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記事:本間